【書評/要約】「ずるいで人生を変える!ラテラルシンキングとは?」

読書

ずるい。

この言葉ってあなたにはどのようなイメージがありますか?抜けがけ?ルール違反?「ずるい」という言葉にはあまり良いイメージがありませんよね?

でもこの本での「ずるい」は少し意味が違うんです。「本当に?そんな方法なら自分にもできたよ」「その考えにはしてやられた!」と思わずうなってしまうような予想外で、斬新な考え方を意味する「ずるい」なのです。

この本「ずるい考え方」では、

・常識にとらわれず、自由な発想を可能にする考え方

・最短ルートで問題を解決する考え方

・お金や時間をかけずに目的を達成してしまう考え方

そんな考え方を学べるのです。

ビジネスシーンや日常生活であなたが大成功するか、大損するかを決めてしまう思考法「ラテラルシンキング」がマスターできる1冊です。

ラテラルシンンキングってどんな考え方なんですか?

ラテラルシンキングってどんな思考法?

ラテラルシンキングとは、正解を導くための常識や経験に縛られることない「自由な発想」「発想の枠を広げる」思考法です。

ラテラルシンキングを分かりやすくするためにまずは「ロジカルシンキング」という考え方をお話しします。

ロジカルシンキングとは「論理的な思考」のことです。A→B→Cといった物事を順番に積み上げて正解を導く考え方です。常識や経験から、正解を導いていくために筋道を掘り下げていくので、垂直思考と呼ばれます。

これに対してラテラルシンキングは、正解を導くための順番や過程はあまり重視しない考え方です。筋道を立てて考えることは必要ないため、スタート地点から一気にゴール地点の正解に到達してもいいといった思考法なのです。

ラテラルシンキングにはロジカルシンキングとは違って、「唯一の正解」というものがありません。ラテラル(Lateral)は、「水平」という意味です。ラテラルシンキングとは「水平思考」と訳され、ロジカルシンキングと異なって、水平方向に視点を広げる思考法ということです。

ラテラルシンキングの特徴

ラテラルシンキングの特徴には以下のようなものがあります。

1.あらゆる前提から自由になれる

2.今までにないものが生まれる

3.問題が最短ルートで解決される

4.お金/時間/手間が節約できる

なぜ、ラテラルシンンキングが必要なのか?

私たちが学校で教わってきたのはロジカルシンキングです。テストの正解は一つだけだからです。

情報を単純化し、わかりやすさを重視することは、物事を論理的に進めることができる反面大きな問題があります。発想が貧しくなり、自由なアイデアが生まれなくなるのです。非常に窮屈ですよね?

ラテラルとロジカルは対立するものではありません。ラテラルで発想し、ロジカルで検討するとよいでしょう。両者をバランスよく組み合わせて物事を考えることで、「広い」「深い」発想を生みだすことができるのです。

今の時代の変化の速さに柔軟に対応できる考え方ですね!

ラテラルシンンキングに必要な3つの力

ラテラルシンンキングには、次の3つの力が欠かせません。

  • 疑う力
  • 抽象化する力
  • セレンディピティ

疑う力 ~固定概念を打ち破る力~

固定概念とは、「○○であるべき」「○○になるはず」と人の思考を決めつけてしまうことです。「常識」や「先入観」がこれに当たります。では、固定概念にとらわれず、自由な発想をするためにはどうしたらいいのでしょうか?

それは、「疑う力」です。あらゆる角度から疑うことで、思い込みの呪縛から解放されるのです。

とはいえ、なかなかうまく疑うことは難しいですよね?「疑う力」を鍛える言葉が3つあります。

  • なぜ? なぜ必要なのか?なぜ不可能なのか?なぜ、同じでなければならないのか?
  • 本当? 目の前の情報は本当なのか?
  • 今はね 今はできないかもね?でもこの先はできるかもしれないよね?

抽象化する力 ~物事の本質を見抜く~

ラテラルシンンキングに必要な力、2つ目は「抽象化する力」です。

抽象化とは何?

簡単に言うと、物事の「本質」や「機能」に注目することです。

例えば鉛筆で考えてみましょう。

鉛筆の本質は文字や絵を「書く」ことですよね?

「書く」という行為を抽象化すると、鉛筆の代用品が見つかります。

ボールペン、サインペン、シャープペンシル。

このように、すでに存在するものを別のもので代用できないかと考えてみることは、発想を広げる上でかなり効果があります。

抽象化の3つのステップ

抽象化には、次のステップで考えられます。

  1. 対象の特定
  2. 抽象化
  3. 具体化

ひとつ、例をあげて紹介していきます。

自動車王ヘンリー・フォードは、起業をする際に何を商売にしようかと考えていました。周りに聞くと、誰もが「速い馬車」を開発すべきだと言いました。

時代は19世紀末。当時の人たちの移動手段は、まだ馬車が主流でしたのでこう考えます。

ところがヘンリー・フォードは違いました。以下のようなパターンで発想したのです。

「対象の特定」 馬車

「抽象化」 速く移動するもの

「具体化」 自動車

当時はまだ一部の富裕層の持ち物だった自動車に注目し、自動車会社をつくったのです。

そして、自動車をできるだけ安く庶民に供給しようと、1台ずつ手で組み立てていた自動車を、流れ作業で生産するようにして、ヘンリー・フォードは自動車王と呼ばれるようになったのです。

セレンディピティ ~偶然の発見を見逃さない~

セレンディピティとは、「何かを探しているときに、それとは違った別の価値のあるものを偶然見つける力」です。

これは言い換えれば、「偶然を偶然として無視しない力」「偶然を何かに関連づける力」です。

私たちの身のまわりにあるものは、偶然から発見されたものが多くあります。

たとえば、小麦のおかゆを炎天下に放置していたら、「偶然」できてしまったパン。飲み水の代わりにブドウの果汁を瓶に入れておいたところ、自然発酵して「偶然」生まれたワインなどです。

偶然が起きたとき、何も感じない人と、それが何かに応用できないかと考える人がいます。どちらが成功のカギを握っているかは、言うまでもありませんよね。

この力を磨くためには、感性のレーダーを研ぎ、あらゆる方向に張り巡らせることです。

ポイントは「驚く」ことです。何を見ても驚かず、何を聞いても「そんなこと、知ってるよ」と高をくくっていると、この感性はどんどん鈍くなっていきます。

感性が鈍くなると、発想も貧弱になります。何でも当たり前だと考えるのではなく、当たり前のことにこそ驚くというクセをつけましょう。

驚くのは、「無理やり」でも構いません。無理やり感動していると、脳がだまされて、どんなことにも自然と感動できるようになるからです。セレンディピティの力は、常に驚き、感動することで磨くことができるのです。

まとめ

  1. ラテラルシンンキングってどんな思考法?                       どんな前提条件にも支配されない自由な思考法で、発想の枠を広げることができる
  2. なぜ、ラテラルシンンキングが必要?                         新しいことをするときに、柔軟に対応できる力になる
  3. ラテラルシンンキングに必要な3つの力                         疑う力、抽象化する力、セレンディピティ

この本で紹介したラテラルシンンキングができる人は、奇抜な発想、とっぴな考え方、常識にとらわれないアイデアで問題を解決することかできることでしょう。このような人は付加価値のとても高い人と仕事でも重宝されますので、だまされたと思って一度この本を読んでみてください。

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